よのなか読書会について

ブログをご覧いただきありがとうございます。

 

突然ですが、「よのなか読書会」始めます。

 

読書会のコンセプトはシンプルです。

 

「記憶に残る一冊の本」を「私の物語」とともに語り合う。

 

それだけです。

 

簡単にいえば、「好きな本(=記憶に残る本)を語る」場です。

 

オンラインで見る、誰かの「書評」じゃなくて、

 

顔が見える「読書会」で、本との出会いや想いとともに語られる

 

「一冊の本」に、出会いませんか。

 

その物語の持つ体温が伝わるように、

 

参加者は、3〜4人だけ。少人数でやります。

 

語られたストーリーは、

 

このブログに書き綴り、世の中にも発信します。

 

 「記憶に残る1冊」と「私の物語」が、

 

 世の中の「誰か」を焚きつけるかもしれない。

 

 そして、世の中の「誰か」の物語に、

 

 自分がエネルギーをもらうかもしれない。

 

 

人と人の熱量が、もっと伝わり合う世の中にしたい。

 

 

そんな「よのなか読書会」に参加してみませんか。

 

 

「人間機械論 第2版 〜人間の人間的な利用〜」 ノーバート・ウィーナー

○心に残る「一冊」との出会いは?

学生時代に行っていたヒトとロボットに関する研究から、

 

「人間と機械に共通するもの、異なるものが何か」ということに興味を持ち、

 

この本に出会いました。

 

ウィーナーは「サイバネティクス」という新しい学問分野を提唱した人物で、

 

サイバネティクス」という言葉のかっこよさに個人的に惹かれたのが始まりです。

 

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○「一冊」について感じていることを自由に書いて下さい。

 

本書では「人間も機械も通信により動きを制御するという点で共通している」と述べながらも、

 

「人間は機械とは異なり、柔軟に学習が可能であるため、際限なく進化していける」と述べています。

 

また、人間とアリの比較を例に、アリは生まれた時から役割が決められているため、

 

フィードフォワード的な動きしかできないのに対し、

 

人間は、環境や状況からのフィードバックを得て常に変わっていける存在、とも述べています。

 

そして、ウィーナーは、人間は本来そうあるべきで、

 

奴隷制度により人間が人間らしく利用されていないことに対して憤りを示しています。

 

他にも、世界、自然界はエントロピー増大の一途を辿っているにも関わらず、

 

機械も人間も統一性や安定性を求めて動作しているため、

 

エントロピー増大とは対照的であると述べている点が非常に興味深い、と感じました。

 

「人間と機械の一体性」について研究開発をしている私としては、

 

この本から多くの学びを得て、

 

人間が人間らしく生きながらも、機械・ロボットを上手く活用することで

 

生活が豊かになるような技術を開発していきたいと考えています。

 

○「よのなか読書会」に参加して

 

定期的にこうやって本を通して刺激しあえる場があることは、とても良いと思います。

 

読書のアウトプットの場とすることで、本の内容を定着させることにも役立ちます。

 

(投稿者:K.Mさん 某大手電機メーカーで人の歩行を楽にするアシストスーツ開発に従事。人間に対し深く興味を持ち、特にその身体性に興味あり。「人間はもっと自身の身体として機械を使いこなすことでより進化していける」という思想を持っている)

「100回泣くこと」中村 航

○心に残る「一冊」との出会いは?

社会人になってすぐくらいに、古本屋でふと見つけました。

 

少し社会人生活も落ち着いて、

 

本でも読んでみようと思っていた時期だった気がします。

 

作者が私の高校の先輩だと知っていたので、読んでみようと思って手に取りました。

 

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○「一冊」について感じていることを自由に書いて下さい。

 

当たり前の日常の大切さを教えてくれる作品です。

 

一般的には恋愛小説に位置づけられますが、

 

恋愛に限らない“日常”がポイントだと思います。

 

本書では主人公の男性の視点で、

 

日常生活の中での生死にまつわる出来事が描かれています。

 

ただ通常の小説とは異なり、悲しい展開を苦しく深く描写することなく、

 

幸せな日常と同じ深さで淡々と描かれます。

 

それが生々しく、幸せな出来事も悲しい出来事も、

 

同じく日常として訪れるのだと強く実感させられます。

 

どんな方にも、大切な日常を見直すきっかけとして、

 

ぜひ読んでいただきたい1冊です。 

 

 

○「よのなか読書会」に参加して

 

少人数だったし、じっくり自分のオススメについて話を聞いて頂くことができました。

 

世代を超えて、つながりを創れる場になればいいと思いました。

 

(投稿者:T.Aさん 関西人に間違われることを目指している、地方出身の男性。エネルギー・資源問題の解決を目標に働いている。趣味は、ガジェット探索と昼寝。)

「エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする」グレッグ・マキューン

○心に残る「一冊」との出会いは?

 

社会人3年目だったころ、「最少の時間で成果を最大にする」というフレーズに心打たれてamazonで購入しました。


この頃にはもう仕事に慣れて、

責任のある大きなプロジェクトを4〜5件回すようになっておりました。

 

しかし、どうも1つ1つのプロジェクトの進捗が良くない。

 

しかも、新人の頃よりも遅いこともありました。

 

明らかに僕の効率が落ちていたのです。「これではいけない」と焦りました。

 

その焦りを解消したくて、手にとったのがこの本でした。

 

このときの僕は「もしかしたら、これで多くのプロジェクトを回せる人間になれるんじゃないか」と期待しておりました。

 

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○「一冊」について感じていることを自由に書いて下さい。

 

これを読んで、冒頭で衝撃を受けました。

 

「大多数のものは無価値である」

 

「重要なのは、何をやるかではなく、何を賢く捨てるか」

 

「より少なく、より良く」

 

私が以前思っていた「多くのプロジェクトを回したい」という気持ちとは

 

正反対のことが書いてありました。

 

しかし、読み進めていくと今までの自分を恥ずかしいと感じるようになりました。

 

全部やろうとして全て中途半端になっていたことに気づいていなかったのです。

 

もし、一度しかない人生において、

 

「最も価値があり、やりたいと純粋に思えて、自分しかできないこと」に

 

全力を注ぎたいとお思いでしたら、

 

この本をご覧いただけるとそのヒントが書かれているかと思います。

 

○「よのなか読書会」に参加して

 

興味を持って私の話を聞いてくださったので、話に熱がこもりました。

 

多岐にわたるジャンルの本が紹介され、面白かったです。

 

(投稿者:S.Kさん 通りすがりのソリューションアーキテクト。ミッションステートメントは「世の仕組みを変えるものを創り続けること」)

「夜は短し歩けよ乙女」森見登美彦

○心に残る「一冊」との出会いは?

 

あまり正確には覚えていないのですが、、社会人になってすぐくらいだったと思います。

 

関西での就職が決まり、会社の寮に入ったのですが、知り合いもほとんどおらず1人で過ごしてばかり。

 

小説を読むのはもともと好きだったので、本屋で平積みになったこの本を手に取って読んでみた、、

 

そんな形で出会った本だったと記憶しています。この本をきっかけに、森見登美彦さんの作品をいくつか読むようになりました。

 

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○「一冊」について感じていることを自由に書いて下さい。

 

僕にとってこの本は、現実世界の中にファンタジーを見出してくれる存在です。

 

森見登美彦さんの本は京都を舞台にしたものが多く、

 

現実にある地名が作中でよく出てきます。

 

小説の中では、それらの場所で繰り広げられるちょっと不思議な物語や、

 

なんともアホらしく、けれどもエネルギーに満ちた青春の物語といった、

 

様々な世界が描かれています。

 

それらを読んでいると、

 

「その場所に行ったら、そんな世界に迷い込めるのではないか?」いう感覚になり、

 

以来僕は京都に足しげく通い、

 

そんな世界に迷い込むことをほんのり期待しているのです。

 

おかげで、そこそこ京都に詳しくなったという自負があります笑

 

なかなかクセのある作品かもしれませんが、ぜひ手に取り、

 

不思議な世界を覗き込んでみてください。

 

そして、迷い込んでみてください。

 

「日常に隠れたワクワクに気づく『きっかけ』」としての、一冊。

 

○「よのなか読書会」に参加して

 

自分と違う視点で読書をされている方も多く、新鮮だった。

 

熱いエピソードを聞けて、自分も元気をもらいました。

 

(投稿者:S.Mさん 写真と旅行が趣味の若者。特技はミスチルの曲イントロクイズ。苦手なことは、整理整頓。)

「現代語訳 論語と算盤」渋沢栄一 (守屋 淳 訳)

○心に残る「一冊」との出会いは?

 

入社1年目。当時の人事部長から頂いた本の中に「渋沢栄一」が登場。

それがきっかけとなり「論語と算盤」を手に取りました。

 

当時、初期配属の営業部では右も左もわからぬまま、個性の強い職場の中で「自分らしさ」を周りにうまく伝えられず辛い、

 

何が正解か自信が持てない等、「自分らしい生き方」について悩みを抱えている状況の中でこの本を読みました。

 

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○「一冊」について感じていることを自由に書いて下さい。

 

悩みを断ち切るため、手当たり次第に「自己啓発本」を読み漁るものの、中々腑に落ちない。

 

しかし「論語と算盤」に出会った時、「自分らしさの原点」になる一冊ではないか、思いました。

 

もう「啓発本」はこれ一冊でいい、と思うほど渋沢栄一の思想に惚れ込みました。

 

「志を立て、常識を持って成長し、社会の発展に貢献する」「自ら行動し、可能性を拓いていく」等。

 

まだまだ実践できてはいませんが、自分の立ち戻る「軸」を創るヒントにしています。

 

自分らしさを再認識することが、多様な世代を関わり、仕事をする中で役に立っていると思います。

 

自分が生きている時代の100年以上前の人物ですが、心から尊敬できる人物が本の中にいるということが、とてもありがたいと思うようになりました。

 

この一冊は、「今、自分は何がしたいのか?大切なことは何なのか?」など、仕事や人生において迷いがある方には是非一度、手に取って頂きたい一冊です。

 

「普遍性と個性のヒント」としての「論語と算盤」。

 

○「よのなか読書会」に参加して

 

思い出の大切な一冊を誰かと語り合うことで、

 

論語と算盤」が改めて自分にとって大事な本だと認識できました。

 

他の方の「一冊」のエピソードも、個性豊かでした。

(投稿者:T.Tさん、入社5年目の関西在住サラリーマン、趣味は読書と運動)